ホーム > 症状と漢方薬 > 不妊症について > 女性に多い漢方的要因（血虚） 血虚（けっきょ）というのは、血が不足した状態です。血は目や筋肉をはじめとして全身を滋養するほか、精神活動にも関係してきます。「血の道症」といわれるように、特に血の不足、血虚という状態は女性の病気の根本的な原因となります。 健康診断で貧血といわれる方も多いのですが、貧血といわれなくても漢方的には血虚の方は多く見られます。 女性には生理がありますので、血虚にはなりやすいといわれます。それに拍車をかけているのが、食の問題です。食事のバランスの悪い方、甘いものの取り過ぎ、またダイエットで偏った食事や食事制限している方などいらっしゃいます。 更年期障害との関係も深いので、閉経前から整えておきたいものです。 血虚でよく見られる症状 目が疲れやすく、かすんだり乾燥したりする・抜け毛や白髪が多い・肌がカサカサする・顔が白くつやがない・爪が割れやすい・手足のしびれ・こむら返り・動悸・めまい・立ちくらみ・不眠・（冷え性）など。 生理周期が長い・月経量が少ない・子宮内膜が薄い・おりものが少ないなど。 血虚に使用される生薬 不足した血を補う薬（補血薬）を使います。 当帰・地黄・芍薬・酸棗仁・何首烏など。 血虚の養生 1. 過労を避け、強いストレスを減らしましょう 過労やストレスは血を消耗してしまいます。少しゆとりを持って、リラックスできる時間を作るようにしましょう。 2. 目や頭の使いすぎは避け、夜は早めに寝ること 長時間パソコン画面を見続けたり、本を読みすぎたりすると血を消耗してしまいます。また、夜に目や頭を酷使すると特に消耗してしまいます。夜はできるだけ11時までには寝るようにしましょう。 3. 偏食は避け、無理なダイエットや朝食抜きなど不規則な食習慣は改善しましょう 血の材料は食べ物です。できるだけバランスの良い食事を規則正しくとるようにしましょう。 4. 生ものは避け、加熱したものを食べる 生ものや冷たい飲食物は、胃腸を冷やし消化・吸収の力を低下させます。 食養生 ◎ 合う食べ物 自然の甘味や酸味や平性・温性の食材を使いましょう。 動物性食品： 鶏肉・豚肉・レバー・卵・魚類・貝類（あさり・しじみなど）など。 植物性食品： ほうれん草・小松菜・金針菜・にんじん・かぼちゃ･トマト・ごぼう・海藻類・ゴマ・黒きくらげ・小豆・桃・ぶどう・なつめ・クコの実・レーズン・ざくろ・キウイ・いちご・プルーンなど。 × 合わない食べ物 辛いもの・刺激の強いもの・冷たいもの・生もの・脂っこいものはとり過ぎないようにしましょう。 例： キムチ・明太子・ビール・牛乳・ヨーグルト・果物・生野菜・刺身など。 どくだみ・アロエ・センナはやめてください。